「勉強と部活が両立できない」は、本当？

「部活動が忙しくて、なかなか勉強時間を確保できない・・・」「部活で疲れてしまい、夕飯やお風呂の後すぐに寝てしまう・・・」など、勉強と部活の両立に悩む中学生・高校生は少なくありません。その姿を見ていると親の私たちも心配になってしまいますよね。

ですが、「部活に打ち込む＝勉強ができない」と決めつけるのは早急です。高校1・2年生を対象にベネッセ教育総合研究所が実施した「部活動への参加状況と平日の家庭学習時間」に関するアンケート結果を見ると、「平日に家庭学習をほとんどしない」と回答した生徒の比率は、“部活動に参加している生徒”が最も低く、反対に、“部活動に参加していたがやめた生徒”が最も高くなっています。この結果から考えても、必ずしも部活を辞めたから勉強するというわけではないと言えるでしょう。親は「部活」「勉強」どちらか一方の選択肢しかないと最初から決めつけずに、子どもの意思を尊重しながらサポートしていくことが大切です。

部活と勉強の両立ができない原因は？

「部活と勉強の両立ができない！」と悩んでいる場合、まずは原因を分析し、自分に合った対処法を見つけることが大切です。

「部活と勉強の両立ができない！」と感じる原因は、主に以下の4つに分けられます。

体力的に余裕がない

部活動でへとへとになってしまい、帰宅後すぐに寝てしまう等、体力的に余裕がなく、勉強ができない子供も多いはず。夜遅くまで練習がある場合は、思い切って体力回復を優先してしまうのも選択肢の一つです。「早寝早起きのスタイルに切り替え、朝の時間を有効活用する」、「仮眠をとってスッキリした状態で勉強する」等、少しの工夫で勉強が捗ります。

時間の作り方が下手

部活と勉強の両立に悩んでいる場合、圧倒的に多いのが時間の作り方が下手・・・というケース。定期テスト前など、時間をしっかりと取る必要がある時期以外は、毎日少しずつ隙間時間を活用すれば、勉強をすることができます。「勉強するからには2～3時間確保しなくては！」と気負わず、1回15分でもいいので、簡単な勉強をするクセをつけましょう。隙間時間でパッと集中して勉強するクセがつけば、学力も少しずつアップします。

勉強の優先意識が低い

部活と勉強を両立させたいのであれば、「部活も大事だが勉強も大事」という意識を本人が持つことが何より重要です。勉強の優先意識が低いと、体力に余裕があっても時間に余裕があっても、勉強をしません。なぜ勉強をする必要があるのか、勉強の優先度は生活においてどのくらいなのかを一度子供としっかり話し合い、どの程度の成績を目指すのか目標を立てておくことも大切です。

ノープランで勉強に取り組もうとしている

部活動の合間で焦って勉強に取り組もうとして、ノープランでとにかく参考書や問題集を開いてしまい、何から始めていいかわからず、結局あまり勉強にならなかった・・・というケースも多いです。忙しい部活生は、週末などに一度時間を取り、一週間単位・一カ月単位で勉強する単元や問題集のページ、目標等を決めましょう。自分で決めた内容に従って、空いた時間に効率的に勉強に取り組むことが大切。ノープランでとにかく勉強を・・・！は部活生には向いていない勉強法です。

勉強と部活を両立するための具体的な対処法

本特集は、上記のような勉強と部活を両立するための具体的な対処法から、自分に合ったものを取り入れて、実践してみてくださいね。

中学生編　勉強と部活を両立するためにおすすめの学習教材

高校生編　勉強と部活を両立するためにおすすめの学習教材