子供の定期預金、おすすめの銀行は?贈与税や相続税にも注意しよう

家計管理

Written By 長尾 尚子

子供の定期預金、おすすめの銀行は?贈与税や相続税にも注意しよう・画像 子供の定期預金、おすすめの銀行は?贈与税や相続税にも注意しよう・画像

子供のお金は定期預金で管理しよう

子供のお金は定期預金で管理・画像1

子供が生まれると、児童手当が年3回に分けて支給されるようになります。また、お正月のお年玉や、子供の入園・入学といった節目に、祖父母や親戚からお祝いをもらうケースも増えるでしょう。
このような子供宛てに入ってきたお金は、将来に備えて普段使いの口座とは分けて管理しておきたい・・・という保護者の方も多いはず。

子供名義で口座を作っておけば、子供が自分でお金を管理できる年齢になったとき、通帳や印鑑というかたちで本人に渡すこともできます
とくに、普通預金よりも金利が高い定期預金は、すぐに使う予定のないお金をプールしておく方法としておすすめ。

今回は、子供の定期預金におすすめの銀行や、子供名義の口座を作るときの注意点について解説します。

子供名義の定期預金を作るときはここに注意!

子供がまだ小さいときは、親が銀行などに子供名義の口座を作り、もらったお祝い金etc.を代わりに振り込んでいくケースが多いでしょう。
ただし、この方法をとった場合、一定の条件下では税金の課税対象となる場合があるため、注意が必要です。

贈与税の課税対象になる場合がある

贈与税の課税対象になる場合がある・画像

子供が、親や祖父母、その他の第三者から財産をもらう場合は、相続税法における「贈与」にあたります。贈与は、一定の金額(控除額)を越えたぶんの財産に対して税金(贈与税)が課されます。
贈与税の控除額は、年間110万円まで。子供が年間で合計110万円以上の金品をもらうと、110万円を超えた部分に対して税金が発生します。(受け取った金品が110万円以内であれば、納税も申告も不要です。)

児童手当やお年玉などをコツコツ貯蓄していく場合は、年間110万円を超えるようなケースは多くありませんが、「子供にまとまった資産を残したい」などの理由で、毎月(毎年)一定額のお金を積み立てている場合は、金額に注意しましょう

名義預金とみなされる場合がある

名義預金とは、口座の名義人と実際にお金を出す人が異なる預金のこと。子供が小さいうちは子供名義の口座も親が通帳やキャッシュカードを管理するケースが多く、子供自身は自分でお金を引き出せないことも多いため、「名義預金」とみなされる可能性が高くなります。

名義預金とみなされることで問題が生じるのは、おもに相続が発生したときです
子供名義の口座であっても、実際の預金者が親であれば、預金は「親の財産」として扱われます。他の相続財産と合算して一定額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)よりも多くなれば、相続税の課税対象にもなります。

また、名義預金とみなされると、親が子供の口座に積み立てているお金も、贈与として認められません。
たとえば、相続税対策の一環として、子供名義の口座に年間110万円を超えない範囲で預金を積み立てていく贈与(暦年贈与)も、本来の節税効果を得られなくなるので注意しましょう。

子供のお金は定期預金で管理・画像2

名義預金とみなされないためには、子供に自分名義の口座があることを話しておき、ある程度の年齢になったら通帳や印鑑、キャッシュカードなどを本人に渡してお金の管理を任せるようにすると良いでしょう。
子供が成人している場合や、暦年贈与の総額が大きくなる場合は、あらかじめ「贈与契約書」を交わして公証役場に証書の日付を確定してもらうのも、相続トラブルを避ける有効な方法です。

子供の定期預金。口座を作るときにチェックしたいポイントは?

口座を作るときにチェックしたいポイント・画像

子供の口座を作るとき、多くの方は、ご自身が利用しているメインバンクをまずチェックするのではないでしょうか。
家族メンバーごとにバラバラの銀行口座を持っているとわかりにくい・・・という場合はとくに、両親どちらかの口座がある銀行に、子供の口座も開設してしまうのがベター
ただし、銀行によっては口座開設の年齢に制限が設けられている場合もあるので(18歳以上など)、何歳から開設可能か、銀行の規定を確認しておきましょう。

なお、すぐに使う予定のないお金を定期預金にするのであれば、預金金利の高さで銀行を選ぶのもひとつの方法です。

また、将来、子供自身に口座の管理を任せようと思っている場合は、全国に支店のあるメガバンク・ゆうちょ銀行や、コンビニのATMでいつでもお金を引き出せるネットバンクなど、銀行の使い勝手も考慮しておくと良いでしょう

子供の定期預金におすすめの銀行

子供の口座に入れるお金の多くは、今すぐに使う予定がなく、将来の習い事や進学などにとっておきたい資金ではないでしょうか。
一年程度、寝かしておいても差し支えない資金は、金利の有利な定期預金に預け入れるのがおすすめです。
最近は、条件を満たすことで定期預金と同水準の普通預金金利を提供している銀行も増えてきました。
ここでは、ネット銀行中心に、預金金利に力を入れている銀行をご紹介します。

GMOあおぞらネット銀行

GMOあおぞらネット銀行・画像

あおぞら銀行グループとGMOインターネットグループが提携しサービスを提供するネット銀行。
ネット証券会社の「GMOクリック証券」に証券口座を開設し、GMOあおぞらネット銀行の銀行口座と連携させると普通預金金利が0.11%にアップする。外貨預金にも力を入れており、割安な手数料で外貨普通預金ができる銀行のひとつ。子供名義の銀行口座は、提出書類がやや多くなる。

おすすめポイント

GMOクリック証券に無料口座開設し、GMOあおぞらネット銀行の口座と連携させると、普通預金の金利が0.11%にアップする。

子供の定期預金におすすめの銀行を比較

定期預金金利 1年物……0.030%
ATM手数料(出金)
  • セブン銀行24時間365日……無料(月2回~最大15回まで)
※3回目以降1回110円
振込手数料
  • 本人名義の口座……無料
  • 他人名義の口座……157円(税込)※月1回~最大15回まで無料
子供名義の口座開設 可能。※15歳未満の場合は、住民票の写し、戸籍謄本のいずれか1点に加え、本人確認書類(健康保険証など)を1点用意

GMOあおぞらネット銀行のサイトに行く

商工中金

商工中金・画像

中小企業専門の金融機関「商工組合中央金庫」が運営する個人向けのダイレクトバンキングサービス。定期預金金利の高さに定評があり、特に新規口座開設者は1年物・2年物・3年物の定期預金金利が0.30~0.40%になる(※既存ユーザーも0.26~0.40%)。コンビニATMでの入出金手数料も割安。子供名義の銀行口座は書類での申し込みが必要だが、金利の高い定期預金を探している場合は要チェック。

おすすめポイント

新規で口座を開設し、定期預金を作成すると1年物、2年物、3年物の預金金利が0.30~0.40%にアップになるキャンペーンを実施中!

子供の定期預金におすすめの銀行を比較

定期預金金利 1年物……
ATM手数料(出金)
  • 平日8時から18時まで……無料
  • 休日9時から14時まで……無料
  • その他……1回110円(税込)
※セブン銀行ATM・ローソンATM・EnetのATM
振込手数料
  • 自行宛て……無料
  • 他行宛て……330円(税込)
子供名義の口座開設 可能。※書類開設のみ(アプリによる口座開設は運転免許証が必要)

商工中金のサイトに行く

楽天銀行

楽天銀行・画像

楽天グループのネット銀行。ネット証券会社「楽天証券」の証券口座を開設し、楽天銀行の口座と連携するサービス「マネーブリッジ」を利用すると、円普通預金の金利が0.10%にアップする。
また、円定期預金の金利アップキャンペーンも定期的に実施しているためチェックしておきたい。楽天銀行を給与振込口座に指定すると他行宛て振込手数料が月3回まで無料になる。

おすすめポイント

楽天証券に無料口座開設し、楽天銀行の口座と連携させると、普通預金金利が0.10%に。

子供の定期預金におすすめの銀行を比較

定期預金金利 1年物……0.02%
ATM手数料(出金)
  • 口座開設月と翌月から3ヶ月目まで……月最低5回まで無料
※会員ステージに応じて月7回まで無料
※無料回数がない場合……220円~275円(税込)
振込手数料
  • 自行宛て……無料
  • 他行宛て……168円~262円(税込)※最大月3回まで無料
子供名義の口座開設 可能。※書類・印鑑不要。スマホやパソコン経由で開設可能

楽天銀行のサイトに行く

ソニー銀行

ソニー銀行・画像

ソニーグループが運営するネット銀行。ATMの提携金融機関が多く、手数料無料回数も多め。また、毎年のボーナスのタイミングで円定期預金の金利アップキャンペーンを開催しているため、子供の預金を長期で安全に増やすことができる点も要チェック。スマホやパソコンからペーパーレスでの口座開設が可能だが、子供(15歳未満)の口座は郵送での手続きとなる。

子供の定期預金におすすめの銀行を比較

定期預金金利 1年物……0.150%
ATM手数料(出金)
  • 月4回まで無料※5回目以降は1回110円(税込)
※セブン銀行、イオン銀行、イーネット、ローソン銀行、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行
振込手数料
  • 自行宛て……無料
  • 他行宛て……月1回まで無料。※2回目以降は1回220円(税込)
子供名義の口座開設 可能。※郵送での口座開設のみ。親権者同意書、住民票の写し(原本)、本人確認書類が必要。預け入れる資金は子供本人のものに限る

ソニー銀行のサイトに行く

子供名義の定期預金は資金作りにおすすめ。税金の知識も身に付けて金利の有利な銀行を選ぼう

児童手当やお年玉など、子供のためにお金をもらう機会は決して少なくありません。 小さいうちは、学費や習い事の費用もたかが知れているため、あまったお金を子供の将来のために貯めている、というご家庭も多いでしょう。

定期預金は、普通預金よりも金利が高いことが多いので、子供名義の銀行口座に預け入れておけば、元本割れのリスクもなく、将来の資金を増やすことができます。

ただし、子供名義の口座に入れるお金は、金額、口座の管理人などによって、相続税や贈与税の課税対象となることもあります。正確な税金の知識が欠かせません。
子供がある程度の年齢になったら、通帳を渡して自分で管理できるようにしたほうが、課税の問題も解決でき、子供のマネーリテラシーを高めることもできるでしょう。

今回ご紹介した税の知識や、有利な預金金利を打ち出している銀行の情報も参考に、子供のための資金作りをスタートしてみてはいかがでしょう。

Author: 長尾 尚子
フリーランスライター。得意分野は、育児・教育、住宅ローン、保険、金融、エンタメetc.。子ども3人を育児中のママでもある。 【資格】消費生活アドバイザー、FP2級

Reviews

口コミを投稿する

口コミ採用でもれなくMACHI caféドリンク(S)をプレゼント!(口コミ採用について

本サイトにはプロモーションが含まれます。