教育・受験
大学受験におすすめのコーチング塾とは?メリットやデメリット、選び方を解説
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学習塾や予備校とはどう違う?大学受験対策で人気を集める「コーチング塾」とは
大学受験の学習をサポートするツールとして、塾や予備校とは異なるアプローチで受験対策ができる「コーチング塾」が注目を集めています。
「コーチング(英:coaching)」は、もとはスポーツ界やビジネスシーンで行われている能力開発手法のこと。「コーチ(対話者)」とのマンツーマンの対話を通して、目標達成のために必要な能力や行動を、本人が自分自身の「気づき」として獲得できる指導方法を指します。
コーチング塾とは、このようなコーチング手法を勉強に活用した塾の総称です。対面またはオンラインで生徒が「コーチ(先生)」と対話し、志望校や希望する進路などを掘り下げた上で、生徒一人ひとりに合った学習方法・学習計画を一緒に決め、実践できるようにサポートします。
コーチング塾ではどんなことをやるの?塾・予備校との違いは?
コーチング塾と、通常の学習塾や予備校のもっとも大きな違いは、学習の指導方法です。
コーチング塾では、生徒とコーチが定期的に面談を行うことで、生徒自身が持つ、「学ぶことで実現したい自分像」や「大学受験へのモチベーション」などを引き出します。
明確になった目標に対して具体的なアプローチ(学習計画)を決め、計画の実行もコーチに進捗を報告するかたちで進めていきます。
学習塾・予備校が、各教科の単元の解説やテスト対策、入試問題の演習といった「教えること」主体のカリキュラムであるのに対し、生徒の中にある学習意欲を引き出し、主体的に学べるよう導くのがコーチング塾の学習サポート。
コーチング塾は、教室に通う対面(通塾)型と、自宅でパソコンやスマートフォンから受けられるオンライン型に分かれます。時間と場所に制限が少ないのはオンライン型のコーチング塾。また、対面指導とオンライン指導の両方に対応しているコーチング塾もあります。
大学受験にコーチング塾を活用するメリット・デメリット
コーチング塾のメリットは、子供がコーチとの対話によって自分の望みを言語化することで、主体的に学習に取り組めるようになる点です。学習開始の時点で、子供自身の特性やニーズを踏まえ学習の目標と計画を立てることができ、コーチが定期的に学習の進捗をチェックしアドバイスをするので、子供のやる気が継続しやすい点も特徴でしょう。
集団で受講するタイプの学習塾や予備校の場合、1つのクラス内で画一的なカリキュラムをこなすことが主流になりますが、コーチング塾では子供に合わせた柔軟な学習スケジュールを組めるため、苦手分野のさかのぼり学習や強化学習も可能です。
また、自分で立てた学習スケジュールに取り組み、成績アップなどの成功体験を積むことで、勉強に対する自己肯定感を養える点もコーチング塾のメリットの1つ。一部のコーチング塾では、コーチングにPDCAサイクル※を導入しており、実社会に役立つ問題解決の手法を学ぶきっかけにもなるでしょう。
※PDCAサイクル:ビジネスで使われるフレームワーク(考え方や意思決定の枠組み)の1つ。Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action/Adjust(対策・改善)の4つの行程を循環させ、仮説と検証をくり返しながら問題の特定と解決をおこなう。
コーチング塾においては、以下のような流れで実施されるケースが多い。
一方、コーチング塾のデメリットは、子供が主体的に学ぶことを前提としている点です。
学習の不明点に関しては、コーチに質問し、学習方法などのアドバイスを受けることができますが、学習塾や予備校のように一定の学習時間を強制的に確保する場ではないため、計画を実行するのはあくまで子供自身。
計画通りに学習を進めるためにも、毎日同じ時間に学習できる環境を整え、スマートフォン、テレビ、ゲームなどの誘惑を少なくすることが大切です。
また、計画を立てたあとの学習は、自宅などで個別に進めていく必要があります。学習塾・予備校とは異なり、コーチング塾では教室での集団学習をすることはないため、他人と勉強するほうがやる気が出る場合は、勉強のモチベーション維持に苦労する場合も。
コーチング塾の中には、Zoomなどを使った「オンライン自習室」を提供しているところがあります。今勉強している塾生たちを映像で確認しながら、自分も勉強しているところ(手元など)をカメラで映すため、遠隔地にいながら、他生徒や自分自身の頑張りを可視化できます。
なお、コーチング塾では、コーチとの相性によって学習成果が大きく異なります。相性の良し悪しは人間同士であれば避けられないため、コーチとの関係がしっくり行かないと感じる場合は、子供と相談し、コーチの変更・交代を依頼すると良いでしょう。
多くのコーチング塾ではコーチの変更や交代に無料で対応しています。公式サイト等に記載がない場合は、無料体験や資料請求・問い合わせなどの際に確認しておくと安心です。
コーチング塾の選び方
コーチング塾は、現在、多数の企業がサービスを提供しています。選ぶ際は以下のポイントに注目してサービスを比較してみましょう。
- コーチはどのような人が担当するか
- コーチングのスタイル
- 入会金&月謝など
- 合格実績
- 体験授業
1.コーチはどのような人が担当するか
コーチング塾の要とも言える「コーチ」をどのような人が担当するかは、もっとも重点的にチェックしたいポイントです。プロ講師であればコーチング経験の有無、学生アルバイトであれば採用基準やコーチングの研修体制などを確認しましょう。
2.コーチングのスタイル
コーチング塾には、対面型とオンライン型があります。対面型の場合は、通塾時間を見込む必要があるため、通いやすい立地にあるかをチェック。また、オンライン型は対面型と比較すると立地や時間の制限を受けにくいメリットがあり、コーチとの面談は曜日・時間が決められている場合も。
3.入会金&月謝など
多くのコーチング塾は、月謝のほかに入会金がかかります。料金は公開している塾と非公開の塾があり、後者は資料請求や問い合わせをしなければわからない場合も。料金相場としては、入会金が3~5万円台、月謝が4~6万円台のコーチング塾が多めですが、塾や選択するコースによって異なります。また、別途教材費やシステム管理費などがかかる場合もあります。
4.合格実績
公式サイトに合格実績が掲載されている場合は、必ずチェックしておきましょう。子供の志望大学が合格校に含まれていれば、本人の励みになるはずです。
コーチング塾によっては、コーチを特定の大学の現役大学生でそろえており、コーチから直接、大学受験の実体験を聞くこともできます。
5.体験授業
ほとんどのコーチング塾では、入会前の体験授業や学習指導を無料で実施しており、体験を申し込まないと本入会ができないところもあります。体験授業は必ず受講し、子供とコーチングの相性や具体的な指導内容を確認しましょう。また、対面型であれば教室内の雰囲気、オンライン型であればコーチと支障なくコミュニケーションが取れるか(通話ソフトの操作や通信環境に問題はないかetc.)も重要なポイントです。
大学受験におすすめのコーチング塾
出典:スタディサプリ公式サイト
現役東大生・早慶生コーチが多数在籍し、難関大学・難関高校の受験指導をおこなうコーチング塾。オンライン校のほか、全国3箇所(2023年8月時点)に実校舎も運営している。
コーチングの内容は、選択するコースにより異なるが、東大生・早慶生のコーチと担任スタッフの2人体制で生徒に合った学習計画を設計し、必要に応じて再設計をおこなう(自主学習徹底管理コース、自主学習サポートコース、逆転合格実現コースの場合)。授業の曜日や時間は担当コーチと相談して調整可能。勉強面での指導に加えて志望校相談にも対応している。コーチが合わないと感じた場合は交代も可能。
また、オンライン・実校舎のいずれでも自習室を開放しており、わからない問題を質問できるスタッフ(現役東大生)が常駐している点も嬉しい。
受講料金は、コースにより異なるため、問い合わせが必要となる。面談+60分間の無料体験授業も実施しているため、コーチング塾を検討している場合は申し込んでみると良いだろう。
大学受験におすすめのコーチング塾 比較
主なコース |
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対象学年 | 中学1~3年生、高校1~3年生、高卒生(浪人生、社会人) |
受講料金(税込) | 非公開(コースにより異なるため、要問い合わせ) ※入会金+月額授業料+システム管理費、その他必要に応じて教材費など |
受講スタイル |
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体験授業 | あり(無料)※初回3者面談+授業60分間 |
出典:坪田塾公式サイト
映画『ビリギャル』のモデルとなった個別指導塾。首都圏を中心に全国22校の教室を運営する他、オンライン校も展開している。
コーチング塾という言葉が一般的でなかった頃から個別指導を実施しており、生徒一人ひとりに合わせた個別カリキュラムの提案と、教育心理学も活用したメンタル面のサポートを提供。生徒の自習力を高める指導をモットーとしている。
講師は各教室とも6~7割が坪田塾の正社員で、学生アルバイト講師の割合は少なめ。それぞれの教室に正社員講師が常駐しているため、授業の振替時も同じ先生から指導を受けられる。学習サポートのほか、進路相談、志望校選び、受験の情報提供も可能。
開校時間は、平日16:00~21:40で、入塾時に都合の良い曜日・時間を選択。都合が悪くなった場合は、あらかじめ連絡を入れれば当日でも振替可能となっている。
各教室・オンラインともに実施している無料説明会に申し込むと、入塾テスト(学力分析のために実施)とその結果をもとにした学習相談を受けられる。個別指導型の塾を検討している場合は申し込んでみると良いだろう。
大学受験におすすめのコーチング塾 比較
主なコース |
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対象学年 | 中学1~3年生、高校1~3年生、高卒生(浪人生、社会人、大学生) |
受講料金(税込) | 【高校生の個別指導の場合】
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受講スタイル |
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体験授業 | 説明会(無料)※診断テスト+学習相談 |
出典:東大毎日塾公式サイト
学習アプリの企画・開発・運営や教育事業コンサルティングを手がける「スタディクラウド」が運営するコーチング塾。入会すると、東大生の専属メンターに24時間・365日勉強の質問が可能となる。
学習指導の流れは、最初に14日間の体験指導を受け、専属メンターが学習計画を提案。学習管理アプリ「Studyplus(スタディプラス)」などに記録しながら学習を進め、週に1回のメンターとの面談で進捗チェックや計画の見直しなどをおこなう。メンターには学習で不明な点を随時質問できるほか、毎日、今日の目標を宣言し励ましを受けるすることで勉強へのモチベーションを高められる。
専属メンターに登録する東大生は、採用率30%以下の厳しい選考基準を突破した指導者に限定。さらに、運営メンバー(SV:スーパーバイザー)がメンターと受講生のチャット履歴や面談録画、学習計画表などをチェックする。
受講料金は非公開で、無料相談会参加後、学習方針の提案を受けたあとに提示される。東大をはじめとした難関大を志望する場合や、効率の良い学習方法を身につけたい場合は、検討する価値のあるコーチング塾だろう。
大学受験におすすめのコーチング塾 比較
主なコース |
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対象学年 | 中学1~3年生、高校1~3年生、高卒生(浪人生、社会人、大学生) |
受講料金(税込) | 非公開(コースにより異なるため、無料相談会後に案内)
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受講スタイル |
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体験授業 | あり(無料)相談+体験指導
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