育児・子育て
食品ロス(フードロス)をなくすために家庭でできることは?
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食品ロス(フードロス)は、「SDGs(持続可能な開発目標)」の一つであり、近年、関心が高まっています。ママのなかには、食品ロスをなくすために、何か家庭でできることに取り組みたいと考えている方も多いはず。
そこで今回は「食品ロス」をテーマに、食品ロスの基本情報や、食品ロスをなくすために簡単に家庭でできる方法を解説。さらに、食品ロスをなくすために活用したいおすすめのサービスについてもご紹介します。
「食品ロスという言葉は聞いたことがあるけれど、具体的にはどういうこと?」「子どもと食品ロスについて話したい」「食品ロスをなくすために家庭でできることは?」と考えているママは、ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
食品ロス(フードロス)とは?
「食品ロス」という言葉を聞いたことはあるものの、「何が原因なのか」「なぜ問題になっているのか」等が、わからない方も多いはず。はじめに、食品ロスとはどういったことで、何が原因で起こるのか、何が問題なのか等、食品ロスの基本情報を解説します。
食品ロスとは?
食品ロスとは、まだ食べられる「食品」を、「ロス」(無駄に)すること。
農林水産省のホームページによると、2017年時点で、食べないまま捨てられてしまう食品は、世界で年間13億トン、日本で年間約612トンです。
近年、食品ロスは世界的な問題にもなっており、SDGs(持続可能な開発目標)の一つ「つくる責任つかう責任」としても挙げられています。
SDGs(持続可能な開発目標)「つくる責任つかう責任」
また、国内では、「2030年までに食品ロスを大幅に削減させる」という目標に向けて、各地域や行政、企業がさまざまな取り組みを実施。食品ロスの削減に向けて動き始めています。
食品ロスの原因?
日本における食品ロスの原因は、大きく以下の2つです。
- 家庭系ごみ
- 調理後の食べ残し、果物の皮むきや魚をさばいた時などの過剰除去、食べずに捨てる部分 など
- 事業系ごみ
- 売れ残りや返品、飲食店での食べ残し、売り物にならない規格外品 など
そして、「家庭系ごみ」と「事業系ごみ」の割合は、なんと半々。つまり、食品ロスをなくすためには、家庭での取り組みも重要なポイントです。
ちなみに食品ロスは、日本のような先進国だけの問題ではありません。
発展途上国では、技術不足によって、収穫が間に合わない、流通環境や保存設備、加工施設などのインフラが整っていない…等の理由から、必要な人のところに届く前に食べ物が痛んでしまい、食べれない…といった形で食品ロスが問題になっています。
食品ロスがなぜ問題になっているのか?
食品ロスが問題になっているのは、食糧問題に直結するからです。日本は食料自給率が低く、食料の大部分を海外からの輸入に頼っています。にも関わらず、日々、食品ロスによって多くの食べ物が無駄になっている状況です。その一方で、世界中には食べるものがなく、食糧問題で苦しんでいる人が大勢います。こうした点から、食品ロスは問題視されているのです。
また、食品ロスで出た食べ物を処分する際には、二酸化炭素が発生し、この二酸化炭素は、地球温暖化の原因となります。食品ロスが地球環境に悪影響を及ぼす…という点も、覚えておきたいポイントです。
食品ロス(フードロス)をなくすために家庭でできること
食品ロスをなくすためには、ひとりひとりが意識してできることに取り組むことが重要です。その中には、簡単に家庭でできることも多数あります。
本チャプターでは、食品ロスをなくすために家庭でできることを、「買い物編」と「調理・食事編」に分けて、それぞれ3つずつご紹介します。ぜひ、できることから子供と一緒に取り組んでみましょう!
食品ロスをなくすために家庭でできること買い物編
冷蔵庫や食品ストックを確認してから買い物へ行く
買い物後に、冷蔵庫や食品ストックを見ると、前に同じものを買っていた…という経験がある方も多いはず。買い物へ行く際は、事前に冷蔵庫や食品ストックの中を確認し、「メモを取る」「スマホで撮影する」などして、必要な食材のみを購入することが大切です。
食べきれる分だけ買う
値引きされていると、ついつい買ってしまいたくなりますが、食品ロスをなくすためには、買い物の際、食べきれる分(必要な分)だけ買うのが鉄則です。
食品を購入する際は、消費期限や賞味期限をチェックし、期限内に食べきれる・使い切れる食品のみを購入するようにしましょう。
陳列棚の手前にある賞味期限の短い商品から取る
スーパーでは、陳列棚の手前にある商品ほど、賞味期限が短くなっています。手前にある商品がそのまま売れずに残ってしまうと、廃棄せざるを得なくなり、食品ロスにつながります。買い物をする際は、できるだけ陳列棚の手前にある商品から取るようにしましょう。
Memo:「賞味期限」と「消費期限」の違い
食品には「賞味期限」または「消費期限」のいずれかが表示されており、この2つの違いは以下の通りです。
- 賞味期限
- 美味しく食べられる期限のこと。缶詰やレトルト、カップラーメンなど傷みにくい食品に表示されることが多い。賞味期限が3か月を超えるものは年月で表示、3か月以内のものは年月日で表示される。賞味期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではない。
- 消費期限
- 安全に食べられる期限のこと。お弁当やサンドウィッチ、お惣菜など、傷みやす食品に表示されることが多い。期限は全て年月日で表示される。
ちなみに、賞味期限や消費期限は、開封する前の期限を示しています。一度開封した食品は、賞味期限・消費期限に関わらず、早めに食べきりましょう。
食品ロスをなくすために家庭でできること調理・食事編
野菜くずを活用する
ブロッコリーの芯や大根の葉、野菜の皮など、ついつい捨ててしまう「野菜くず」を活用しましょう。 インターネットで検索すれば、野菜くずを使ったレシピを簡単に見つけることができます。
ただ、野菜の皮などについた農薬が気になる方もいるはずです。日本では、人の健康が損なわれるほどの農薬の使用は許可されていませんが、できるだけ農薬を落としたい場合は、「流水で洗う」「50℃のお湯で洗う」「食用の重曹で洗う」等がおすすめ。また、無農薬野菜を購入するのも方法です。
食品に適した形で保存する
すべての食品が冷蔵での保存に適しているわけではありません。芋類など、常温保存の方が長持ちする食品・食材もあるため、それぞれの食品に適した形で保存することが大切です。
また、食品をまとめ買いした時には、冷凍保存や乾燥保存を上手く活用し、少し日にちが経っても美味しく食べられるように工夫しましょう。ちなみに、きのこ類は、冷凍保存の方が旨味や栄養がアップする食材ともいわれており、冷凍保存ならではのメリットもあります。
食べられる分だけお皿に取り分けて食べる
料理は、大皿から自分が食べられる分だけをお皿に取り分けて、食べるようにしましょう。そうすることで、食べ残しを減らすことができます。
ちなみに、大皿から料理を取り分ける際は、直箸はNGです。使用した箸を料理に付けてしまうと、そこから雑菌が繁殖してしまうので、料理を取り分ける際には必ず取り箸を使用しましょう。
食品ロス(フードロス)をなくすために活用したいおすすめのサービス3選
本チャプターでは、食品ロスをなくすために活用したいおすすめのサービス3つをご紹介します。いずれのサービスもお得に利用でき、かつ食品ロスの削減にも貢献できるので、ぜひチェックしてみてください。
1. ロスヘル
通常の30~35%の価格で野菜を買える!規格外の野菜を取り扱う宅配サービス
規格外の野菜を取り扱う、野菜の宅配サービス。ロスヘルでは、「不揃い」「傷あり」等により「規格外」と呼ばれ、一般的なスーパーでは売りに出せない野菜を日本全国から仕入れ、通常の30~35%の価格で販売。見た目に違いはあるものの、味に何の問題もない野菜をお得に購入できる。
ロスヘルでは、S・M・Lの3サイズで、野菜の詰め合わせパックを提供。サブスク型のサービスとなっており、配送頻度は、「1か月」または「2週間」から、発送希望日は「木曜日」または「金曜日」から選択できる。また、サブスクの解約はいつでも可能
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期限間近な商品や、訳アリ商品をお得に購入できる通販サイト
junijuni(ジュニジュニ)は、東京ガスがスポンサーを務める通販サイト。賞味期限が間近な商品や、訳アリの商品を商品をメーカーから買取、リーズナブルな価格で販売している。
取り扱い商品は、インスタント・レトルト食品や缶詰、お菓子、飲み物などの食品に加え、日用品、化粧品、ペット用品などと幅広い。
また、junijuniでは、売り上げの一部がjunijuniの応援団体に寄付される(※寄付先の団体を選ぶことも可)。サービスの利用を通して、社会貢献できるのも嬉しいポイント。
さらに、購入金額の1%をポイント還元できるサービスを提供している点もチェックしておきたい。
おもな商品 |
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送料 | 770円(税込)
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3. atara
訳アリ商品をお得に買える通販サイト!サービスの利用で社会貢献もできる
atara(アタラ)は、関西電力グループの株式会社クリアパスの支援を受け、株式会社ネットプライスが運営する通販サイト。サービス名の「atara(あたら)」は「もったいない」という意味の日本の古語から来ている。
ataraでは、賞味期限間近の食品や、パッケージ変更品などの「まだ食べられる」「まだ使える」にも関わらず、訳アリで処分対象になってしまう商品をお得な価格で提供。取り扱い商品は、食品やお菓子、飲料、化粧品、日用品、ペット用品などと幅広い。
また、売り上げの一部を社会貢献活動団体に寄付しており、サービスの利用を通して、社会貢献ができるのも大きな魅力。
おもな商品 |
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送料(税込) | 770円(税込)
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食品ロス(フードロス)を子供と一緒に考える
食品ロスを子供と一緒に考えるきっかけとして、上記でご紹介した方法を試してみる、紹介したサービスを利用するのもおすすめですが、すぐにできることとして、まず、子供に「食事を残さず食べること」を教えるのも重要です。
筆者の体験談になりますが、筆者は子供の頃、親から「ご飯を残すと目がつぶれるよ」と何度も言われて育ってきました。
少し怖く、強い言葉ですが、この「ご飯を残すと目がつぶれる」には、「ご飯(食べ物)を無駄にしてはいけない。作った人の気持ちを考えて」という意味が込められています。
そして、この言葉・親からの教えがなかったら、筆者は食べ物を軽い気持ちで残す人になっていたかもしれません。
子供のうちから、食べ物を残さず食べる習慣をつけることは、「食べ物を大切にする→食品ロスをなくすこと」につながります。食品ロスを考えるきっかけに、まず、親子で食べ物を残さず食べることから始めてみるのもおすすめです。
まとめ
買い物時や調理・食事の際にちょっとした工夫をする等、食品ロスをなくすために家庭でできることは、たくさんあります。また、本特集で紹介したサービスも賢く利用すれば、食品ロスの削減に繋がるのはもちろん、お得に食品を購入でき、家計の助けにもなります。
食品ロスをなくすためには、一人一人ができることに取り組むことが大切です。 食べ物の無駄を減らし、食品ロスをなくしたいと考えているママは、本特集を参考に、食品ロスをなくすために家庭でできることをチェックし、できることから子供と一緒に取り組んでみてはいかがでしょうか。