大学生への仕送り、手間や手数料がかからない便利な送金方法をチェックしよう
自宅外から大学に通うお子さんのために毎月仕送りをしているご家庭は多いはず。
送金の方法といえば、一昔前はATMや窓口からの銀行振込がメインでしたが、現在はスマホを利用したキャッシュレス送金等のバリエーションが増え、利便性が大きく向上しています。
そこで今回は、自宅外から通学をする大学生のお子さんがいる保護者の方向けに、スムーズに仕送りをする方法と便利なサービスをご紹介。「振込手数料を抑えたい」「スマホで簡単に手続きしたい」等の悩みをお持ちの保護者の方は、ぜひ参考にしてください!
目次
大学生への仕送りにはどんな方法がある?
大学生に仕送りをする方法は、大きく分けて「現金」と「キャッシュレス」の2種類があります。まずは、それぞれの送金方法の具体例とメリット・デメリットを見てみましょう。
大学生への仕送り方法(現金の場合)銀行振込、定額自動振込、ことら送金など
現金、特に銀行振込は、もっとも一般的な仕送り方法です。最近は窓口やATMを利用せずとも、インターネットバンキングやスマホアプリから24時間振込手続きが可能です。
毎月決まった金額を定期的に送る場合は、銀行の「定額自動振込」を利用することで送金忘れを防ぐこともできます。
また、1回10万円以下の送金を手数料無料でできる「ことら送金」に対応している銀行も増えています。受け取る側がメールアドレス・携帯電話番号などの連絡先を銀行口座に紐づけていれば、スマートフォンアプリ経由での送金が可能に。対応している事業者(銀行・アプリ)は、ことら送金の公式サイトで確認できます。
現金で仕送りをするメリット
- 受け取る側の銀行口座に入金が直接・確実に反映される
- 同じ銀行間や手数料無料サービスがある銀行の場合は振込手数料を抑えられる
- 送金履歴が残るため家計のお金の流れを把握しやすい
現金で仕送りをするメリット
- 異なる銀行間の振込は手数料がかかる
- 窓口やATMで手続きする場合は外出する必要がある
- 銀行間や曜日によっては入金が即時反映されないケースがある
銀行振込のメリットは、受け取る側が特別な手続きをする必要がなく、自動で確実に入金される点です。最近は、平日夜間・土日祝日でも即時入金が可能な「モアタイムシステム」に対応している銀行も多く、銀行振込の使い勝手は大きく向上しました。
振込の手続きには、通常、振込手数料が発生しますが、ネット銀行の中には、他行宛であっても振込手数料を一定回数無料にしている銀行もあります。
ATMでの手続きを面倒くさく感じる場合は、インターネットバンキングやスマホアプリを利用し、オンラインで振込できる環境を整えておくと良いでしょう。
大学生への仕送り方法(キャッシュレスの場合)PayPay、d払い、楽天ペイetc.
スマートフォンの普及と共に、PayPayなどのQRコード決済・電子マネーも普及してきました。アプリからの手続きで即時反映され、送金手数料も無料(もしくは低額)。受け取った側は、そのままコンビニ、スーパー、飲食店、ネットショッピング等の日常の買い物に使えるメリットがあります。
また、現金払いにはない特徴として、利用額に応じてポイントが貯まり、次回以降の買い物や他のポイントへの交換に利用できる点もQRコード決済・電子マネーの大きな魅力でしょう。中にはPayPayのように一定額を定期的に送金できるQRコード決済もあります。
キャッシュレスで仕送りをするメリット
- スマホアプリで手続きが完了。即時反映される
- 送金手数料が安い(無料もしくは低額)
- 受け取った側がそのまま買い物に利用できる
- 利用額に応じてポイントが貯まる(下表参照)
| QRコード決済 | ||
|---|---|---|
| 貯まるポイント | ||
| PayPay | d払い | 楽天ペイ |
![]() PayPayポイント |
![]() dポイント |
![]() 楽天ポイント |
| ポイントアップ条件 | ||
| PayPay | d払い | 楽天ペイ |
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| 送金の上限額 | ||
| PayPay | d払い | 楽天ペイ |
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| 現金化の方法と手数料 | ||
| PayPay | d払い | 楽天ペイ |
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キャッシュレスで仕送りをするメリット
- 利用限度額が設定されている場合がある(多額の送金には不向き)
- 現金化(銀行口座への出金、ATMからの引き出し)に手数料がかかる
- 送金機能を利用してもポイントは貯まらないケースが多い
一方で、QRコード決済には送金の上限額や回数に制限が設けられている場合があります。銀行口座に出金する(現金化する)際に振込手数料が必要なケースもあるため、現金での支払いがある場面では手間がかかる点に注意しましょう。
また、利用時にポイントが貯まる反面、送金時にはポイントがつかないケースがほとんどです。
仕送りの送金方法はどう使い分ける?
仕送りは、基本の送金方法を決めた上で、必要に応じて複数の方法を使い分けるのもおすすめです。ここでは、送金方法の使い分けの例をご紹介します。

定期的な仕送り(家賃や生活費)には銀行振込
家賃や生活費など毎月同額の仕送りをする場合は、銀行振込がおすすめ。定額自動振込サービスなら、毎月決まった日に自動で送金されるため、振込忘れの心配もありません。
ネット銀行の振込手数料無料サービス、ことら送金等も視野に入れつつ、手間なく送金できる銀行を選ぶと良いでしょう。
また、キャッシュレス決済での送金も考慮する場合は、PayPay銀行や楽天銀行など、いざというときに出金しやすい銀行がおすすめです。
臨時の仕送り(おこづかい・急な出費)に役立つQRコード決済・電子マネー
PayPayやd払いなどのQRコード決済・電子マネーは、ほとんどのコンビニやスーパー、ドラッグストア、飲食店で利用できるので、追加のおこづかいや急な出費へのサポートに向いています。
また、受け取った側が銀行口座から出金する手間がない上、必要に応じて現金化も可能です。親子共にQRコード決済に慣れている場合は、基本の仕送り方法としても良いでしょう。
ただし、QRコード決済はお金を使っている感覚を持ちにくいことから、残高を気にせず使ってしまう可能性がある点に注意が必要です。
大学生への仕送り。銀行振込とキャッシュレスそれぞれの送金方法
ここからは、銀行振込とキャッシュレス送金の具体的な手順について説明します。
銀行振込の送金手順とポイント
インターネットバンキング(アプリ・PC)
インターネットバンキングは、24時間いつでも振込手続きができ、スマホアプリなら外出先でも簡単に操作が可能です。
- アプリまたはWebサイトにログイン
- 「振込・送金」メニューを選択
- 振込先の口座情報(銀行名、支店名、口座番号、口座名義)を入力
- 振込金額を入力
- 内容を確認して実行
初回は振込先の登録が必要ですが、一度登録すれば次回以降は選択するだけ。定期的な仕送りの場合は、振込先を登録しておきましょう。
ことら送金
1回10万円までの仕送りであれば、手数料無料の「ことら送金」を利用しても良いでしょう。お使いの銀行がことら送金に対応しているかチェックし、アプリから利用規約に同意することで送金可能となります。
- 銀行アプリから「ことら送金」を選択
- 相手の携帯電話番号・メールアドレス・口座情報のいずれかを入力
- 送金額を入力(必要に応じてメッセージも添付可能)
- 送金内容を確認して送金ボタンをタップ
ATM
銀行やコンビニのATMからも振込ができます。
- ATMの画面で「振込」を選択
- 現金振込かカード振込かを選択
- 振込先の銀行名、支店名、口座番号を入力
- 振込金額を入力
- 確認画面で内容をチェックして実行
ATMの場合、営業時間が限られていることや、混雑時には待ち時間が発生する場合があります。手数料もネットバンキングより高めに設定されている場合が多いので注意が必要です。
銀行振込の振込手数料を抑えるコツ
- 同じ銀行の口座間で振込を行う(多くの場合、手数料無料)
- 月に数回まで他行宛て振込が無料になる銀行を選ぶ
- 定額自動振込サービスを利用する
- インターネットバンキングを活用する(窓口やATMより手数料が安い)
QRコード決済の送金手順とポイント
キャッシュレス送金は、スマホがあれば簡単に手続きが可能です。以下に代表的なQRコード決済の送金手順を説明します。
PayPayでの送金手順
| 1. | PayPayアプリを開く |
|---|---|
| 2. | ホーム画面の「送る」ボタンをタップ |
| 3. | 送金方法を選択
|
| 4. | 送金金額を入力 |
| 5. | メッセージを添えることもできる(任意) |
| 6. | 「次へ」をタップして内容を確認 |
| 5. | 「送る」をタップして完了 |
送金はほぼ瞬時に完了し、相手のPayPay残高に反映されます。相手がまだPayPayアプリを持っていない場合は、アプリをダウンロードして初期設定を済ませる必要があります。
d払いでの送金手順
| 1. | d払いアプリを開く |
|---|---|
| 2. | 「送金」メニューを選択 |
| 3. | 送金先を選択(電話番号検索やQRコード読み取り) |
| 4. | 送金金額を入力 |
| 5. | 内容を確認して送金を実行 |
d払いも即時に送金が反映され、受け取った側はすぐに使用できます。
QRコード決済の事前準備のポイント
キャッシュレスで送金する際は、以下の準備をしておくとスムーズです。
- 銀行口座の連携設定:アプリに銀行口座を登録しておけば、残高不足の際にすぐチャージできる
- クレジットカードの登録:チャージ方法として便利(ただしカードによってはチャージできない場合も)
- 本人確認の完了:一定金額以上の取引には本人確認が必要な場合がある
QRコード決済のセキュリティ対策
QRコード決済は便利な反面、スマホの紛失や不正アクセスのリスクもあります。以下のセキュリティ対策を必ず行いましょう。
- アプリにパスワードやPINコードを設定する
- 二段階認証を有効にする
- スマホ自体にもロックをかける
- 定期的にパスワードを変更する
- 怪しいメールやSMSのリンクはクリックしない
特に二段階認証は、不正ログインを防ぐための重要な対策です。少し手間に感じるかもしれませんが、必ず設定しておきましょう。
仕送りに便利な銀行のサービスとおすすめクレジットカード
銀行とクレジットカードの連携サービスを利用すると、日常の買い物やQRコード決済のポイントサービスがよりお得になります。 ここでは、連携させることでさらにお得になる銀行とクレジットカードのサービスをご紹介します。
PayPay銀行×PayPayカード
PayPay銀行×PayPayカード
PayPay銀行とPayPayカードの組み合わせはPayPayユーザーに最適。PayPayカード(年会費無料)は満18歳以上であれば申し込みが可能です。PayPayアカウントと紐づけることで、PayPayカードからPayPay残高にチャージできるようになり、ポイント還元率も0.5%から1.0%にアップします。PayPay残高を現金として利用したい場合も、PayPay銀行口座への出金であれば手数料無料となるため、仕送りをPayPayで行う場合は、ぜひ口座開設をしておきましょう。
イオン銀行×イオンカードセレクト
イオン銀行とイオンカードセレクトの組み合わせは、イオングループをよく利用する場合におすすめです。イオンカードセレクト(年会費無料)は、クレジットカード、キャッシュカード、WAON(電子マネー)の3つの機能が一体となったカードで、18歳以上から申込可能。条件を満たすことで、イオン銀行の普通預金金利が優遇されるほか、毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」は5%OFF特典も受けられます。
大学生の子供にクレジットカードを持たせる際のポイント
クレジットカードは便利なツールですが、計画的に使わなければ支払いが困難になる可能性があります。子供にクレジットカードを持たせる際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 利用限度額を低めに設定する(10〜30万円程度)
- リボ払いやキャッシングは使わない
- 毎月の利用明細を必ず確認する
- 不明な請求があればすぐに連絡する
- カード情報を他人に教えないよう約束させる
- 不審なサイトでカード情報を入力しない
金銭感覚を養う教育の一環として、親子でルールを決めて利用することが何より大切です。

