小学生の公文、塾、通信教育の違いを徹底比較!切り替えのタイミングと両立のコツ
小学生の勉強法は
公文、塾、通信教育が主流に
小学生になり、学校での勉強が本格的にスタートすると、公文などの学習サービスを利用する家庭が増えます。
学研ホールディングスが毎年実施している『小学生白書』によれば、通信教育や学習塾など、なんらかの学習サービスを利用している小学生は、全学年を通して半数以上。学年が上がるにつれて利用者の割合も増える傾向にあります※1。
「学校の授業にしっかりついていってもらいたい」「中学受験を考えている」など、放課後の学習サービスを利用する動機はそれぞれのご家庭によって異なりますが、目的に合ったサービスを選びたい、という思いはすべての保護者の方に共通のものでしょう。
ちなみに小学生が主に利用している学習サービスの1位は「通信教育(31.1%)」、2位が「学習塾(学校の授業の補習をするための学習)(15.2%)」となっています※1。
実際に勉強の必要性は感じているが、塾と通信教育のどちらにしようか迷っている、というご家庭も多いのではないでしょうか。
また、中学校受験を考えているご家庭であれば、公文のようなサポート塾と、日能研などに代表される進学塾のどちらを選ぶべきか、また公文から塾への切り替えのタイミング、両立の是非などについても気になるポイントでしょう。
そこで今回は、「公文」「学習塾」「通信教育」という3つの学習サービスの特徴に加え、それぞれのメリット・デメリットを比較。新型コロナウイルスへの対策や、学習サービスの切り替え・両立といった様々な視点から解説していきます。
本特集でご紹介している学習教材
公文
学習範囲 |
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算数、英語、国語 |
月額料金 |
1教科あたり月額7,150~7,700円(幼児・小学生) |
特徴 |
解き方を教わるのではなく、自分の頭で考え、問題を解く学習法が最大の特徴。 |
その他 |
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日能研
学習範囲 |
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国語、算数、理科、社会 |
月額料金 |
4科(国・算・理・社):月額20,900円 2科(国・算):月額15,675円 |
特徴 |
国内最大級の規模と実績を誇る学習塾。学びたいという子どもの気持ちを重視。 |
その他 |
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スマイルゼミ
学習範囲 |
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国語、算数、理科、社会、英語、プログラミング |
月額料金 |
標準クラス(国・算・英・理・社・プログラミング・診断テスト):月額5,830円 ※4年生・毎月払いの場合 |
特徴 |
小学生タブレット通信教育2年連続No.1を獲得。学習指導要領に対応した5教科を標準配信。 |
その他 |
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公文、塾、通信教育の特徴・料金を比較
公文の特徴は?
公文は、(株)日本公文教育研究会が全国にフランチャイズ展開している学習塾です。
勉強法は「公文式」と呼ばれるプリント学習が中心。子どもの理解度に合わせて、年齢や学年に関係なく、つまずいた箇所の手前まで戻って課題をこなす「無学年式」の学習方法を採用しています。
公文とフランチャイズ契約を結んだ地域の指導者(講師)が、自宅や自治会館などで開講するため、小学校の学区内や自宅近くなどに教室があることが多く、サポート型の学習塾の中でも特に身近な存在と言えるでしょう。
教科は「算数・数学」「英語」「国語」の3種類。算数・数学は、計算問題が中心で文章題は少なく、計算力アップに重点を置いています。国語や英語は、反対に読解力を養う問題が多くなります。プリントは学力に合わせて進むため、理解の早い子どもは先取り学習に役立てることもできます。
教室のあとには毎回、課題のプリントが出され、家庭でも自宅学習を行います。そのため、保護者のサポートが必要になる場合もあるでしょう。
小学校の授業のように子どもが一方的に講師の説明を聞くのではなく、プリントをみずからこなす必要があるため、勉強における自主性を育める点がメリットです。
学習のスタイル |
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料金(税込) |
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公文のメリット |
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公文のデメリット |
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公文の公式サイトはこちら!
公文(KUMON)公式サイト
kumon.ne.jp
塾の特徴は?
学習塾には、小学校の授業理解を助けるサポート塾と、中学受験を視野に入れた応用的な内容の講義を行う進学塾があります。
塾の規模も、全国に展開する大手学習塾から個人経営の塾までまちまち。中学受験を予定している場合は、進学塾が第一の選択肢となるでしょう。
学習スタイルは、講師によるクラス授業が中心。その他、マンツーマン指導、グループ指導を行う塾もあります。公文と比較すると、子どもが講師から対面での指導を受ける場面が多く、知識を効率よく吸収することができます。
なお、日能研などの大手進学塾では、オリジナル教材や学力テストにも力を入れており、中学受験を視野に入れた学力アップに効果的です。
ただし、受講費用はそのぶん高め。費用を抑えるために、小学校の途中まで公文などのサポート塾を利用し、基礎学力を付けてから進学塾に乗り換えるケースも一般的です。特に公文では自主学習で課題をこなす習慣が身につくため、中学受験をする家庭にも一定の支持を集めています。
塾の一番のメリットは、成績やテスト順位などを同じ学年・クラスの生徒と競い合うことで、学習へのモチベーションを高められる点。中学受験という目標が塾と共有されているのも、保護者にとっての嬉しいポイントです。
ただし、競争が苦手な子どもや、マイペースに学習したい子どもの場合は、公文や通信教育といった自主学習スタイルの勉強方法がおすすめです。
学習のスタイル |
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料金(税込) |
※日能研・4年生の場合
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塾のメリット |
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塾のデメリット |
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おすすめの学習塾はコレ!
日能研公式サイト
nichinoken.co.jp
通信教育の特徴は?
通信教育は、現在、もっとも利用されている学習サービスです。
従来の紙媒体の教材だけではなく、タブレットを利用したオンライン教材も登場するなど、著しい発展をとげている分野であり、利用者も年々増加傾向にあります。
学習スタイルは、教材を利用しての自宅学習。紙媒体の通信教育は、郵送でテキストが届き、定期的に課題を提出するタイプが主流。
タブレット教材をはじめとするオンラインの通信教育では、1ヶ月ごと等の一定間隔で端末やアプリに講座が配信されます。
通信教育のメリットは、公文や塾と比較すると受講費用を大幅に抑えられる点。複数の教科がセットで学べる通信教育も多く、コストパフォーマンスに優れています。また学習に自宅で取り組むことができるので、送り迎えも必要ありません。この送り迎えの手間がかからないという点も、通信教育の大きなメリットと言えるでしょう。
カリキュラムの内容は、学校の授業理解を中心としたものから、中学受験を視野に入れたものまで幅広くあり、同じ通信教育の中でどちらかのコースを選択できる場合もあります。
特に近年、利用者が急増しているタブレット教材は、子どもの学力に合わせて課題を自動的に調整し、反復学習ができるほか、音声・動画を使った解説などのわかりやすさが人気を集めています。
デメリットは、自主的に学習しないと学習効果を得られない点や、課題が溜まりがちな点など。
就学初期の子どもや自主学習の習慣が付いていない子どもの場合は、通室型の公文や塾を検討してみるか、音・映像によって子どもが興味を抱きやすいタブレットを活用した通信教育がおすすめです。
学習のスタイル |
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料金(税込) |
※スマイルゼミ・4年生の場合(毎月払いの場合)
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通信教育の メリット |
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通信教育の デメリット |
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おすすめの通信教育はコレ!
スマイルゼミ公式サイト
smile-zemi.jp
公文、塾、通信教育のコロナ対策を比較
小学生の学習サポートを考える際、新たに加わった視点のひとつが、新型コロナウイルスへの対策でしょう。
2020年3月には全国の小中高等学校が一斉休校となり、各種の学校イベントや、放課後の塾・習い事も休止になるところが相次ぎました。
現在は学校・塾とも活動を再開しているところがほとんどですが、感染者が発生した場合の休講リスクや、対面授業&通学のための移動による感染リスクは、依然として残ります。
公文では、通学型の教室のほかに通信学習(別途1,100円必要)も実施。学習塾の中にも、Zoomなどを使うことで、オンライン授業に一部対応しているケースがあります。
また、自宅学習がメインの通信教育の場合は、そもそも通学を前提としていないことから、休講リスク・感染リスクともにありません。
いまだに先行きの見通しが立たない新型コロナウイルスですが、今後の感染状況を注視し、リスクの少ない学習サービスを選ぶのも選択肢の1つでしょう。
公文から塾、通信教育へ切り替えるタイミングは?両立は可能?
中学受験を考えている方や、子どもの学習範囲を広げたいと考えている方の中には、公文から進学塾や通信教育への切り替えを考えるご家庭も少なくありません。
公文式の学習は、算数の文章題が少なく、学習範囲が限定される傾向があります。また、中学受験を想定していないため、難易度の高い問題に対する経験値を積みにくい点も理由の1つです。
公文からの切り替えを検討するのであれば、勉強の難易度がグッとあがる3年生から4年生への進級時期(入塾シーズンは3年生の2月)が一般的。そこから3年間かけて塾や通信教育のカリキュラムをこなすことで、中学入試の応用問題にも対応できる思考力や抽象概念などを身に付けていくことができます。
なお、公文と塾、通信教育を併用するのは、受講費用が高くつくうえ、それぞれの学習サービスの指導方針の違いから子どもが混乱する可能性があるため、避けたほうが無難でしょう。
特に進学塾では、家庭学習用の課題も多く出されるので、子ども自身の負担も増えます。
公文に取り組み、身に付けた自主学習の習慣は、塾や通信教育に乗り換えたあとも大きな力になります。
もしも、子どもが大手進学塾や通信教育のシステム及びカリキュラムに馴染めないと感じる場合は、公文に戻り、引き続き自主学習で学力向上をはかるのもひとつの方法です。
中学受験を目指していない場合も、公文や通信教育であれば、マイペースで学習を進められるうえ、学習内容を子どもに合わせて調整する公文やタブレット教材では、つまづき箇所を丁寧に反復学習することもできます。
変わりつつある小学生の学習サービス。公文・塾に加えて通信教育が大幅に進化!
子どもの学習をサポートするサービスとして、公文や紙媒体の通信教育は、長い歴史があり、実際に経験したことがあるという親も多いはず。
ただし、時代は大きく変化しており、小学生向けの学習サービスにも大きな変革が起きています。その最たる例がタブレット教材によるオンライン型の通信教育です。今やタブレット教材は、紙の通信教育を完全に凌駕しつつあり、今後もその流れは変わらないでしょう。
今回の特集の中でも取り上げたスマイルゼミは、イード・アワードによる通信教育の顧客満足度調査で最優秀賞を2年連続で獲得。子ども向け英語教材の顧客満足度調査でも2年連続1位を獲得するという快挙を成し遂げています。
おすすめの学習サービス
スマイルゼミ
小学生向け通信教育
イード・アワード「通信教育」小学生タブレット 顧客満足度2年連続No.1(2017、2018)
ジャストシステムが提供する家庭向けのタブレット学習教材。小学1年生から英語とプログラミング講座、学力診断テストが標準配信され、3年生から理科・社会が加わり、主要5教科を学ぶことができる。
毎月の講座はタブレットに自動配信され、子ども一人ひとりの学習定着度に合わせた「ミッション」を自動で生成。つまずきやすい箇所の反復学習で、授業に合わせた内容を押さえつつ、苦手を残さずに学ぶことができる。
英語をもっと学びたい子どものための「英語プレミアム」、学習量が通常の1.5倍で応用問題も充実した「発展クラス」など受験に合わせたカリキュラムも用意されている。
対象学年 | 小学1年生~6年生 |
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教科 | 国語/算数/理科/社会/英語/プログラミング(春・夏・冬 配信) |
料金(税込) |
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- ここがおすすめ!
- 公文や学習塾と比較すると、1教科以下の料金で全教科学ぶことができる
- 英語やプログラミングなども小学1年生から配信
- 自動丸つけ機能&つまずき箇所を丁寧に解説
- タブレット学習約2週間無料体験受付中。全額返金保証つき(11/19まで)
プログラミングやICT教育が小学校の授業に組み込まれ、コロナ禍による社会のオンライン化が進みつつある現在、オンラインで学ぶ行為そのものへの関心も大幅に高まっています。
今回ご紹介した公文・塾・通信教育それぞれの特徴、メリットやデメリットも参考に、お子さんの特性と勉強の目的に沿った学習サービスを見つけましょう。