小学校の入学準備、勉強はどうする?人気のタブレットや通信教育のメリット・デメリットを比較
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小学校入学前に知っておきたい。勉強をサポートする家庭学習用教材
小学校の入学を控え、子どものひらがなや数字の習得状況が気になったり、子どもが勉強嫌いにならないか心配になったりと、気をもんでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。
2020年からは学習指導要領が大きく改訂され、英語が教科として加わるほか、プログラミング教育も本格的にスタートします。
子どもが小学校で覚える知識の総量は、以前と比べてもはるかに増えており、勉強の理解度を高めるためには、学校での勉強をサポートする家庭学習の重要性が、今まで以上に増してきていると言えるでしょう。
そこで今回は、小学校の入学準備の中でも、とくに「勉強」に的をしぼり、小学生の日々の学習をサポートする人気のタブレット教材と通信教育の教材をピックアップ。それぞれのメリット・デメリットを比較しました。
小学校入学前の予備学習や、入学後、勉強の習慣をつけるために利用できる学習サポート教材をチェックしましょう!
【目次】
小学校の入学準備<勉強編>その1:ダブレット学習
小学生の家庭学習として近年人気が高まっているのが、タブレット学習です。 専用のタブレット端末に教材が配信され、日々の課題をこなすことで、自然と学校で習う知識と家庭学習の習慣が身につく仕組みになっています。
タブレットならではの「音」や「映像」を使った学習は、紙の教材にはない大きなメリットの1つ。文字だけでは子どもが理解するのが難しい問題の解説に音や映像を使うことで、内容が非常にわかりやすくなり、高い学習理解度を誇ります。
特に、これからますます重要性が増していく英語の「話す」「聴く」といった学習や、算数の図形の展開、プログラミング学習などは、タブレット教材に大きな強みがあります。
小学校で利用している教科書を登録することで、学校の授業に沿った内容を学習でき、入学前や夏休み・冬休みには、それに合わせた予習・復習が可能。
自動マル付け機能や、問題ごとに解説・ヒントが用意されている点など、子どもが一人で学習するための工夫が多く、勉強の習慣を定着させることはもちろん、ママが子どもの勉強を見る時間を減らすことができる点もおすすめのポイントです。
ダブレット学習のメリット・デメリットを比較
- メリット
- 教材が自動配信される
- 自動マル付け機能や解説機能で一人学習ができる
- テキストや付録などの教材が溜まらない
- 教科書に沿った学習ができる
- 通学が不要
- デメリット
- 学習習慣がないと続かない
- 機器が破損する可能性がある(破損時の保証がある講座がおすすめ)
チャレンジタッチ
通信教育の老舗「進研ゼミ」が提供する小学校入学準備の対応したタブレット教材。入会時に、タブレット教材もしくは、従来の通信教育(テキスト学習&課題提出&赤ペン先生による添削)のどちらかを選択できる。
タブレット教材を選択した場合は、専用端末(チャレンジパッド3)を使用。カリキュラムは学習理解度に合わせて難易度が自動調整され、得意分野(計算や漢字など)は学年を超えて勉強することも可能。
ゲーム感覚でこなせるドリルや、自分専用マイクによる音読サポートなど、子どもの家庭学習を常にリードしてきた進研ゼミの通信講座ならではの仕組みが充実している。事前に小学1年4月号の教材を申し込むと、入学前の12月には専用タブレットが届き、12月から3月までの入学前の期間は、無料で利用できる。また受講月数に関わらず、タブレットを0円でもらえる点も嬉しい。
教科 | 国語/算数/英語 |
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料金 |
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すまいるぜみ
イード・アワード「通信教育」小学生タブレット・顧客満足度、同「子ども英語教材」小学生部門・顧客満足度で最優秀賞を受賞する等、利用者から高い評価を獲得しているタブレット教材。
2020年からの新学習指導要領に対応しており、英語に加え、プログラミング講座も標準配信している。
一人ひとりの学習状況に応じて、最適な学習カリキュラムを提案。課題をクリアすることで「スター」や「カード」を集めることができ、学習優秀者を表彰するコンテンスト(すごいキミ!)を開催するなど、子どものやる気を高めて勉強を継続するしくみが秀逸。
利用者アンケートの結果88.1%が学習習慣の定着を実感している点も評価できる。
教科 | 国語/算数/理科/社会/英語/プログラミング(春・夏・冬 配信) |
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料金 |
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WONDERBOX(ワンダーボックス)
ワンダーラボ株式会社が提供するアプリとキット(付録)がセットになった通信教材。今後の学校教育で重視されるSTEAM教育(科学:Science、技術:Technology、工学:Engineering、芸術:Art、算数:Mathematics)に照準を合わせている。
iPadなど家庭用のタブレットにインストールして使用するアプリはプログラミングの基礎等を学べるほか、毎月届くパズルなどのキットを使い、遊びながら思考力や創造性を養うことができる。
アプリに含まれる知育プログラム「シンクシンク」は、第三者機関が行ったカンボジアにおける実証実験により、算数の学力テストやIQテストの結果が有意に向上したことが確認されている。
対象年齢は4歳から10歳(小学校4年生)まで。
公式サイト上では無料のおためし版アプリを入手できるため、アプリの使い勝手や子どもとの相性をチェックしたい場合はぜひ活用したい。
教科 | 感性・創造性/思考力・発想力/理論性/他者性/戦略性/意欲/自己肯定感/プログラミング思考/読解力など |
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料金(税抜) |
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小学校の入学準備<勉強編>その2:通信教育
通信教育は、小学生の家庭学習として長く親しまれており、人気と知名度は、現在主流となっているタブレット学習と比べても負けていません。
最近は「進研ゼミ」のように、通信教育とタブレット教材をともに提供しているケースもありますが、通信教育の多くは、テキスト(ワークブック)で学習した内容を、テスト(添削課題)で確認する、紙ベースの勉強方法が主流。
タブレット学習のように、音声や映像を導入したカリキュラムや、教材の自動配信・自動マル付けといった便利な機能はありませんが、「手で書いて勉強することで、記憶を定着させる」「添削課題を提出することで講師など第三者からの学習アドバイスがもらえる」といった通信教育ならではの利点があります。
通信教育のメリット・デメリットを比較
- メリット
- 付録など、子どもに魅力のある副教材が充実している
- 紙ベースの通信教育の場合は、タブレット教材と比較すると料金が安い
- 通学が不要
- デメリット
- 学習習慣がないと続かない
- 定期的な提出物がある
- テキストや付録などが場所をとる
月刊ポピー
40年以上の歴史をもつ小学校入学準備に対応した家庭学習教材で、進研ゼミと並んで知名度が高い。テキストに沿って勉強し、テストで定着度をチェックするオーソドックスな通信教育。
テキストの内容が教科書をベースとしているため、授業のサポート教材として優れており、小学校の勉強の内容をしっかりと身につけたい場合に特におすすめ。
また、通信教育の中では付録が少なく、他の教材と比較すると1ヶ月あたりの料金が割安。子どもの勉強をチェックする保護者向けのアドバイス(教え方のポイントetc.)も記載されており、親子で勉強に取り組む家庭であれば、高い学習効果を期待できる。
教科 | 国語/算数/英語/思考 |
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教科 |
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Z会の通信教育
難関校の受験に強いZ会が提供する小学校入学準備に対応した通信教育。Z会は、難関中学受験も視野に入れた難易度の高い通信教育として知られており、3年生からは中学受験コースも提供している。
子どもの学習状況に沿って「スタンダード」「ハイレベル」の2種類の教材を選択可能。小学生コースは、国語・算数のほかプログラミング学習を標準装備し、家庭にあるパソコン、タブレット、スマートフォンなどで勉強できる。
カリキュラムは、テキスト課題と体験課題。体験課題は親子で取り組み、添削課題を提出するなど、めずらしい内容となっている。
また、オプション講座の「みらい思考ワークス」(有料)では、論理的思考力や問題発見力・課題解決力などを鍛えることができる。
教科 | 国語/算数/体験学習 |
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教科 |
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名探偵コナンゼミ 通信教育
小学館まなびwithがプロデュースする小学生向け通信教育。紙の教材またはPDFファイルのダウンロードから学習方法を選ぶことができる。月額料金は2,420円~とリーズナブル。受講期間は1か月からスタートできるため、気軽に受講を始められる点も嬉しい。
名探偵コナンゼミの特徴は、学習を楽しみつつもしっかりと思考力や学力を伸ばすことができる点。思考力を伸ばす学習教材「まなびwith」をベースに、名探偵コナンの世界観とキャラクターを融合。質の高い教材を利用しつつ、キャラクターと一緒に勉強を楽しめる点は評価が高い。
国語の作文や読解問題、算数の文章題や図形問題等、小学生が苦戦しがちな問題も、キャラクターからのヒントや挑戦状といった夢中になれる出題形式を採用。勉強への苦手意識を感じさせない構成が高く評価されている。
名探偵コナンゼミは、「名探偵コナン」が好きな子供はもちろん、小学校入学前の学習準備ができる通信教育を探している方にも最適。楽しく勉強の習慣をつけさせたいと考えている家庭におすすめ。
教科 | 国語/算数/英語/思考 |
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教科 | 【新小学1年生】
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小学校の入学準備<勉強編>その3:市販テキスト
小学校入学を控えて、幼児用のひらがなドリルなど市販のテキストを活用しようと考えるご家庭も多いでしょう。
市販テキストは、くもんや学研など、教育分野の大手がそれぞれ発行しています。
ひらがなを覚えてもらいたい、数字の大きさや簡単な計算だけでもマスターしてほしい等、ピンポイントで勉強したいことがある場合は、このような市販テキストで勉強するのも1つの方法。
子どもが小学校で使用する教科書ごとに、専用の解説書も発行されているため、授業の意図を理解したい場合は、これらを購入するのもおすすめです。
市販テキストのメリットは、子どもにあわない場合はすぐに止めることができる点と、教材費が比較的安価な点。ただし、テキスト選びや勉強の進め方は、保護者のほうで決める必要があるため、いきあたりばったりの勉強にならないよう、ある程度、教育の知識があると安心です。
市販テキストのメリット・デメリットを比較
- メリット
- 子どもに合わない場合は簡単に中止できる
- 他の家庭学習教材と比較すると料金が安い
- 通学が不要
- デメリット
- 学習習慣がないと続かない
- マルつけや間違った部分の解説などは親子で勉強に取り組む必要がある
- テキストを自分で選ぶ必要がある
くもんのはじめてみましょう!小学校の入学準備ドリル
くもんが発行する小学校入学準備のためのテキストブック。入学前に覚えておいたほうが良い国語と算数のポイント、鉛筆の正しい持ち方、机に座るときの姿勢といった勉強の基本や、あいさつ・交通安全などの生活の知識を勉強できる。 親子で取り組み、できたところにシールを貼るなど、子どものモチベーションを維持しやすいワーク型の課題が中心。保護者向けの入学準備アドバイスもあり。
6歳 くせのないきれいな字になるひらがなれんしゅうちょう
学研が発行するひらがなを覚えるためのテキストブック。最初のページで字のかたちと書き順をしっかりと練習し、次のページで練習の成果をチェックする二段階方式のドリルで、ひらがなを1文字ずつマスターしていく。
文字は、あいうえおの順番にこだわらず、「し」などの子どもが書きやすい文字からスタート。徐々に難易度の高いひらがなを覚えていくことができる。
小学校の入学準備で大切なのは、勉強そのものよりも勉強の習慣をつけること
小学校の入学が近づくと、ついつい、わが子とほかの子どもを比較して、覚えているひらがなの数や、計算の出来不出来などが気になる、という保護者の方が増えていきます。
しかし、小学校入学前に覚えることのほとんどは、実際に小学校での勉強がスタートすれば、いくらでも取り戻すことができます。仮に、入学直前までひらがなが全部書けなかったとしても、焦る必要はありません。
これから小学生になる子どもにとって、何より大切なのは、毎日の宿題をしっかりと済ませ、夏休みなどの長期休暇のあいだもコツコツと宿題を進める「勉強の習慣」です。 そして、このような勉強の習慣は、家庭で勉強をすることが当たり前になっていれば、苦労することなく身につけることができます。
小学校入学に向けて、勉強の準備もしておきたい、という保護者の方は、ひらがな・計算といった、ひとつひとつの学習目標を設定するよりも、まずは子どもが家庭で楽しく勉強できる方法を探してみてはいかがでしょう。
今回ご紹介したタブレット学習や通信教育、市販テキストは、家庭での勉強の習慣を身につけるのにうってつけの教材です。
子どもによって「合うもの」「合わないもの」は分かれるため、ぜひお子さんの意見も聞きつつ、親子で楽しみながら勉強ができる家庭学習の方法を見つけましょう!
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