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非認知能力の基礎とその重要性

子育て Written By カクコ

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はじめに

「最近、子供が友達とケンカしたり、感情をうまくコントロールできないことが増えてきたなぁ」と感じることはありませんか? また、「ちょっとしたことで自信をなくしてしまう」「周りの子と協力するのが苦手だなぁ」と思うこともあるかもしれません。実は、こうした悩みには非認知的な力が一因となることがあります

りんちゃん

ねえ、さくらちゃん、今日ちょっと泣いちゃったんだよね。どうしたの?

さくらちゃん

うん……うまくいかなくて、悲しくなっちゃって……。先生は大丈夫って言ってたけど、自分だけが失敗してる気がして…。

非認知能力とは、感情をうまくコントロールする力や、自己肯定感、社会性、協調性等、学力以外で子供たちの成長に大きな影響を与える力のこと。これらの力は、子供たちが自信を育み、社会でうまくやっていく上で欠かせません

この能力は、将来の人間関係や社会生活にも深く影響を与えます。つまり、これらの力を育むことで、子供は困難に直面しても諦めずに挑戦し、成長できるようになるのです。

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この特集でわかること

本特集では、「非認知能力とは何か?」、「なぜそれが子供の成長にとって重要なのか?」、そして家庭でできるサポート方法を解説します。親として、どのような方法で子供をサポートできるのか、一緒に考えていきましょう!

非認知能力とは何か?

「非認知能力」という言葉は、少し聞きなれないかもしれません。子供たちの成長において、どんな力が大切かを調べていると、この言葉がよく登場します。

非認知能力は、特に幼児期における学びに向かう力、自己調整力、そして他者との協力といった、小学校以降の学びを支える重要な基盤になることが指摘されています。

また、早期教育では、感情調整力や社会性を育むことが、学習の土台を築くとされており、「学力」と「非認知能力」のバランスが重要だと考えられています。

認知能力との違い

ここで、「非認知能力」と対比される「認知能力」についても触れておきましょう。

認知能力とは、知識や思考力、表現力など、いわゆる「学力」として測定できる力のことです。学校のテストや知能検査などで数値として表しやすいのが特徴です。

それに対して、非認知能力は、意欲や粘り強さ、自分を律する力、他者と協力する力といった、テストでは測りにくい「内面的な力」を指します。

現在の学習指導要領では、育てるべき力を大きく3つに分けています。

  • 知識・技能
  • 思考力・判断力・表現力等
  • 学びに向かう力 人間性等

の3つの柱が示されており、前の2つが認知能力、最後の「学びに向かう力 人間性等」が非認知能力にあたります。どちらか片方だけではなく、両方の力をバランスよく育てることが、これからの教育では求められているのです。

なぜ注目されているのか?

「非認知能力」という言葉だけでは、少しイメージしにくいかもしれません。 そこで、文部科学省やOECDの資料をもとに、どんな力が「非認知能力」に含まれるのか、わかりやすく整理してみました。

主な非認知能力の例

目標達成力(自己の目標に向けた力)
主体性自分から進んで考え、行動しようとする力
集中力ある物事に意識や注意を向け続けることのできる力
忍耐力苦しいことやつらいことに耐える力
継続力コツコツと学び続ける習慣。ちょっとした成功体験を積み重ねていける力
自己調整力(工夫・改善する力)
自己肯定感自分に自信を持つこと、自分自身を大切にすること
自制心自分のルールに沿って感情や行動をコントロールする心
好奇心めずらしい事物や未知のことに興味を持つ心
創造性自分の考えや技術で新しいものや発想などを考え出す力
感情調整力緊張に対応する力。失敗したときでも感情をコントロールする力
協働・共感力(他者と協力する力)
社会性他人との関係や集団生活をうまくやっていく素質、社交性
協調性周囲の人々と協力して物事を進める力、性格や意見の異なる相手と譲り合って調和をはかる力
想像力相手の気持ちや状況を思い描く力

こうした力が注目されるようになった背景には、アメリカの経済学者ジェームズ・ヘックマンによる研究の影響があります。

特に注目されているのが、1960年代に実施された「ペリー就学前プロジェクト」です。これは、幼児期に「質の高い教育プログラム」を受けた子どもたちが、のちに学業成績・収入・社会的成功の面で良い結果を出していることが確認されました。

つまり、非認知能力は、学力(認知能力)と並んで、人生の成功や幸福に大きく関わる重要な力であるということが、研究からわかってきたのです

こうした非認知能力は、日常生活の中で育むこともでき、 子どもとの日々の関わりの中で、少しずつ伸ばしていくことができます。

例えば、お友達と遊んでいるとき、「自分が何かをしたい」と思っても、周りと協力することができなければ、上手くいかないものです。

けんたくん

この前のブロック遊び、ぼくがぜんぶやりたくなっちゃって、ケンカになっちゃったんだ〜。

さくらちゃん

でもね、この前「いっしょにやりたいな」って言ったら、みんな「いいよ」って言ってくれて、楽しかったよ!

そんなとき、協調性や自己肯定感がしっかり育っていれば、お子さんは自分の気持ちをうまく伝えたり、友達との関係を楽しみながら学ぶことができるのです。

それでは具体的に、非認知能力が子供の成長に与える影響を考えてみましょう。

自己肯定感が学びの意欲を支える

「どうせできない」「失敗したら恥ずかしい」そんなふうに思ってしまうと、子供はチャレンジを避けるようになります。逆に、「失敗してもいいからやってみよう!」と思える自己肯定感がある子供は、勉強や習い事にも前向きに取り組むことができます。

たとえば、同じ算数の問題に挑戦するときでも、「失敗したらどうしよう」と不安になる子と、「難しいけどやってみよう!」と思える子とでは、学びの成長度合いが大きく変わってきます。これは、自己肯定感が学ぶ姿勢に大きく影響するからです。

はるとくん

この前、算数の問題で間違えたら、また失敗するかもって思って、手をあげられなかったんだ…。

りんちゃん

私は、間違えても「次はできるようになるチャンスだ!」って思うようにしてるよ。

自己肯定感を育てるには?

家庭でできること

拍手してるイラスト

過程を褒める
結果よりも「頑張ったね!」を伝えよう。

観察してるイラスト

具体的に伝える
「ここを工夫したね」と具体的に伝える。

話し合いイラスト

子供の意見を尊重
「○○してもいい?」と相談する場面を作る。

このような小さな積み重ねが、「自分はできる!」という自信につながります。

社会性・協調性が豊かな人間関係を築く

幼稚園や小学校に通うと、友達との関わりがどんどん増えていきます。こうした環境の中で、「相手の気持ちを考えながら関わる力」や「協力して何かを成し遂げる力」が求められます。これが、社会性や協調性と呼ばれるものです。

たとえば、おもちゃを友達とシェアできるかどうか、順番を守れるかどうかといった行動も、社会性が関係しています。社会性が育まれていれば、友達との関係もスムーズになり、集団生活の中で安心して過ごすことができるでしょう。

けんたくん

ブランコ、早く乗りたくてつい横入りしちゃったら、友達に怒られちゃった〜!

りんちゃん

この前、みんなで工作してたとき、「こうしたらやりやすいよ」って声かけたら、うまくできたんだ♪

社会性・協調性を育てるには?

家庭でできること

ルールを守るイラスト

ルールを意識する
「順番を守る」「ありがとうを言う」などを親子で意識。

協力しているイラスト

協力する経験を
お料理やゲームなど、協力しながら楽しめる体験を。

気持ちを考えるイラスト

気持ちを想像する
絵本のキャラクターの気持ちを一緒に考えてみよう。

こうした経験を積み重ねることで、他者との関わり方が自然と身についていきます。

感情調整力でトラブルが減少

子供は、うれしいことや楽しいことだけでなく、悔しいことやイライラすることにも日々直面します。このとき、感情をうまく調整できるかどうかで、その後の行動が変わってきます

たとえば、遊びの中で負けてしまったときに、「もうやらない!」とすぐに怒ってしまったり泣き出してしまったり、それとも「次は頑張ろう」と気持ちを切り替えられるのか。感情調整力が身についている子供は、トラブルが少なく、スムーズに日常生活を送れるようになります。

けんたくん

この前、じゃんけんで負けて、くやしくて「もうやだー!」って言っちゃった…。

さくらちゃん

わたしも前はすぐ泣いてたけど、「だいじょうぶ!」って自分に言うようにしたら、がんばれるようになったよ。

感情調整力を育てるには?

家庭でできること

気持ちを言葉にするイラスト

気持ちを言葉にする
「今どんな気持ち?」と聞いて、感情の表現を促す。

深呼吸するイラスト

落ち着く方法を覚える
イライラしたときは、深呼吸や10秒ルールでクールダウン。

登場人物の気持ちを考えるイラスト

物語から気持ちを考える
絵本の登場人物の気持ちを一緒に想像してみよう。

これらの方法を取り入れることで、感情の波を穏やかにし、自己コントロールができる力を養うことができます。

まとめ

本特集では、非認知能力の重要性や育み方を解説しました。子供にとって、学力が大事なのはもちろんですが、それだけで全てが解決する訳ではありません。

「うちの子の自信のなさや、友達との関わりが気になる…」と感じる親は多いでしょう。実は、こうした悩みは感情調整力・自己肯定感・社会性・協調性といった非認知能力と深く関わっています。

これらの力は一度に身につくものではなく、日々の関わりを通じて少しずつ育てることが可能です

さくらちゃん

わたしも、ときどき「できないかも…」って思っちゃう。

非認知能力は親子の関わりで育まれます。感情調整力を育てるためには、子供の気持ちを言葉にすることで感情を整理する力が身につくため、焦らず少しずつ伸ばしていくことがポイント

カクコさん

焦らず、日々の中でゆっくり育てていきましょう。

自己肯定感は、失敗しても「よく頑張ったね」と声をかけることで育まれ、挑戦することが大事だと学ぶことができます。社会性・協調性は、家庭内での小さなやりとりを通じて、周りとの関わり方を学んでいきます。
これらは、学習意欲や将来の社会適応に大きな影響を与えるでしょう。

はるとくん

ぼく、まちがえても「がんばった!」って言われるとうれしいんだ。

非認知能力を育むために、特別な方法を採る必要はありませんが、家庭でできる日常的な工夫を重ねることが大切です。また、幼児教室やスポーツクラブなどの習い事も、非認知能力を育む一つの有効な手段となります。日々の関わりとともに、外部のプログラムを上手に活用することも、子供の成長をサポートする方法の一つです。

カクコさん

おうちでの関わりと、習い事や外の経験がうまくつながると良いですね。

また、親子の会話で気持ちを言葉にしたり、失敗しても前向きな言葉をかけること、友達との関わりを見守ることが、子供にとって「自分は大切な存在なんだ」と感じさせる基盤になります。また、学校教育でも非認知能力の育成が重視されており、感情調整力や社会性が学習意欲に直結すると指摘されています。

りんちゃん

わたし、ママとおしゃべりした後は、気持ちがスッキリするよ!

カクコさん

完璧じゃなくて大丈夫。「やってみよう」と思う気持ちがスタートです。

完璧を目指さず、「できることから始めてみる」ことが大切です。毎日の生活の中で少しずつ積み重ねていくことが、子供の未来に役立つ力を育んでいきましょう!

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